予測できるかを予測してみよう

吐きだめのような正確性のない文章

感想:タートル流投資の魔術

はじめに

この本は過去のタートルズと呼ばれる投資家育成プログラムで卓越したパフォーマンスをあげた人物のストーリーを語るだけでなく システムトレードによる投資を行うものに対して基本的でありながらも重要な内容を記載しています。少なくとも私はそう思いました。

細かい内容は本を読むことをお勧めします。(Amazonでは中古が1円から出品されています)

概要

この本では,投資家を育成するプログラムにおいて,同じ手法に基づいて投資するように教えられたメンバーの中で パフォーマンスが出たもの,出なかったものの差を説明していました。 手法自体はトレンドフォロー戦略という古典的でありながらも, その手法が人間の認知の性質に基いて利益が出ること,手法の統計的性質などが記載されています。

どういった人におすすめか

もしあなたが初めてシステムトレードを始めようとする場合,この本はその辺のSNSで宣伝されている内容に比べて 示唆に富んだ内容であることは間違いないでしょう。 (ただし,この本に記載されている内容は古く使いされているものが多いため,この本に記載されている内容をそのまま利用したとて利益はでるとは限りません。

具体的な内容についてはざっと以下の通りです。 - 投資に対する人間の「認知のひずみ」の説明 - 認知の歪みによってトレンドフォロー戦略がワークする理由 - 値動きを「予測」せずに利益を得られる理由 - 異なる銘柄間での指標の統一(標準化) - リターン,リスクの定量化 - 資金管理・破産リスク - 最適化の必要性と限界

特に,市場を予測するのではなく,過去の統計的な性質を元にトレードをすること, カーブフィッティングなどに陥らないように単純なロジックを適用し,分散させることがロバストにつながるということを 当時の時代に理解していたことが印象的でした。

個人的な課題として,今後のアクションにつなげたいのは以下の内容でした。 - 各指標やオシレータはトレンドなのか平均回帰なのかを考えて組み合わせること - リターンの安定度≠リスクであること。ネガティブスキューとなっていて,無視できない未知のリスクが存在していないか - 手法を比較する評価指標は投資期間やサンプルに含まれる外れ値によって影響されずらいものを使用すること - 母集団から選んだサンプルが将来の分布を代表していないと,統計値は役に立たないことを理解すること

以上になります。